AIが小論文を書いてくれる?ChatGPTとは〜ニューヨークの学校ではアクセス制限も

ChatGPTというAIをご存知ですか。OpenAIという研究所が2022年11月末にリリースしたAIで、対話に特化したWebサービスです。実はアメリカではこのChatGPTが教育業界に議論を巻き起こしているのです。今回はChatGPTについてご紹介します。
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ChatGPTとは

ChatGPTとは、OpenAIという研究所が2022年11月末にリリースしたAIのことです。対話に特化したWebサービスとして、今のところ無料で使用することができます。名前に”Chat”とある通り、チャットのように会話することが可能で、人間同士で会話をしているようにやりとりをすることができるのが特徴です。
質問を入力すると、それに対する答えをAIが提示してくれます。日本語で入力すると、答えも日本語で返ってくるようになっています。このChatGPTはリリースからたった5日間で利用者が100万人にも上ったといいます。
ChatGPTに「ChatGPTとは何か」を質問してみると…

アメリカの学生が課題に利用!?

ChatGPTは、どんな分野について質問しても、大体正しい内容が返ってくるようになっています。歴史的事実や、プログラムのコードなどについても答えることが可能です。
全ての記載内容が正確ではない場合もあることには留意することが必要です。
とはいえ、生成される文章はとても自然で、どんなジャンルにも対応できるため、アメリカでは学生がChatGPTを小論文などの課題に利用する例も出てきています。

ニューヨークなど一部の都市では教育機関でのアクセス制限も

ニューヨークでは、学生の学びへの悪影響やコンテンツの安全性、正確性に関する懸念から、公立学校のネットワークやデバイスからChatGPTへのアクセスを制限したと発表しています。ChatGPTを活用すれば課題の解答を簡単に速く作成することができるかもしれませんが、批判的思考能力や問題解決能力を身につけることができなくなってしまうと考えての判断だそうです。また、学生がChatGPTを活用して小論文を作成することは、剽窃などにつながる危険性もあります。ただし、AIや機械学習自体を学ぶためであればアクセスをリクエストをすることも可能です。
ロサンゼルスボルチモアについても同様で、教育機関からChatGPTへのアクセスを制限しています。

アクセス制限を批判する声も

ChatGPTへのアクセス制限が一部で始まった一方で、他方、アクセスを容認する声も出ています。
15~20年前、人々がgoogleについて「学生がオンラインで答えを見つけてしまう」と言っていたのと同じことなのではないかと考えている人もおり、学生の学びへ活用できるという見方もあります。
ジョージア州のコブでは、ChatGPTもその他のツールと同じように生徒たちの学問的理解を深めるために活用できるツールであるとしており、考え方は様々です。

教育におけるAIとの付き合い方

アメリカでは複数の地域の教育機関がこのChatGPTへのアクセスを制限していますが、学びへ生かすことを検討している地域もあります。日本の教育の中ではまだ大きな話題にはなっていませんが、今後、同様の議論が巻き起こることも予想できます。どんな質問にも流暢に答えてくれるAIと、どのように付き合っていけばいいのか考えていく必要があるかもしれません。
参考:
ChalkBeat
NYC education department blocks ChatGPT on school devices, networks
New York City schools blocked ChatGPT. Here’s what other large districts are doing

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