2024(R6)年採用予定・教員採用試験の結果:関東編
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2023年に実施された教員採用試験は、ほとんどすべての自治体で終了し、結果が発表されています。教員不足等が度々ニュースになりますが、今年の教員採用試験の結果はどうだったのでしょうか。すべての自治体についてご紹介します。今回は、関東編です。

 データの見方データの見方

採用予定(A):自治体が公開している採用予定者の数

志願者(B):教員採用試験の受験を申し込んだ人の数

1次合格者(C):一次試験の合格者数(志願者のうちの一次試験免除者を含む)

最終合格者(D):最終的に合格者として発表された人数(多くの自治体では二次試験の合格者、一部自治体では三次試験の合格者)

合格倍率(B/D):受験者数を最終合格者数で割った倍率

充足率(D/A):最終合格者数を、採用予定者数で割った数

各自治体の合計値には、特別選考枠の志願者・受験者・合格者等が含まれている場合があります。

茨城県の教員採用試験の結果

茨城県の教員採用試験の結果は以下のとおりです。

採用予定
(A)
志願者
(B)
1次合格者
(C)
2次合格者
(D)
合格倍率
(B/D)
充足率
(D/A)
小学校 410 909 824 491 1.85 119.8%
中学校 280 1237 620 333 3.71 118.9%
高校 130 771 305 159 4.85 122.3%
特別支援 100 226 198 112 2.02 112.0%
養護 21 368 58 24 15.33 114.3%
栄養 3 47 13 4 11.75 133.3%
3 - 7 - - -
合計 947 3558 2025 1123 3.17 118.6%

茨城県では、小学校で491名、中学校で333名、高校で159名、特別支援学校で112名が合格しました。志願者を合格者で割った倍率は3.17倍となっています。
採用予定者全体で943名に対し、1123名が合格しています。

令和6年度採用茨城県公立学校教員選考試験第2次試験及び実習助手試験の合格者発表並びに結果通知の発送について - 茨城県教育委員会

栃木県の教員採用試験の結果

栃木県の教員採用試験の結果は以下のとおりです。

採用予定
(A)
志願者
(B)
1次合格者
(C)
2次合格者
(D)
合格倍率
(B/D)
充足率
(D/A)
小学校 325 692 326 196 3.53 100.6%
中学校 564 257 131 4.31
高校 60 419 175 64 6.55 106.7%
特別支援 40 118 66 40 2.95 100.0%
養護 10 136 29 13 10.46 130.0%
合計 435 1929 853 444 4.34 102.1%

採用予定者数325名は、小学校・中学校の合計数です。そのうち30名は、小学校の英語に特化した枠となっています。
小学校の区分では196名、中学校で131名、高校で64名、特別支援で40名が合格しています。全体の倍率は4.34倍で、全体的に高めとなっています。

令和6(2024)年度栃木県公立学校新規採用教員選考試験の合格状況

群馬県の教員採用試験の結果

群馬県の教員採用試験の結果は以下のようになっています。

採用予定
(A)
志願者
(B)
1次合格者
(C)
2次合格者
(D)
合格倍率
(B/D)
充足率
(D/A)
小学校 350 - 234 157 - 100.5%
中学校 - 303 195 -
高校 75 - 191 78 - 104.0%
特別支援 45 - 72 45 - 100.0%
養護 23 - 41 23 - 100.0%
合計 493 - 841 498 - 101.0%

志願者数は公表されていません。また、採用予定者は小中学校合わせて350名となっています。合格者の数は採用予定者とほぼ同じです。

群馬県教育委員会・令和6年度採用群馬県公立学校教員第2次選考合格者

埼玉県の教員採用試験の結果

埼玉県の教員採用試験の結果は以下のようになっています。

採用予定
(A)
志願者
(B)
1次合格者
(C)
2次合格者
(D)
合格倍率
(B/D)
充足率
(D/A)
小学校 700 1502 1306 719 2.09 102.7%
中学校 450 1781 883 453 3.93 100.7%
高校 300 1409 644 307 4.59 102.3%
特別支援 200 372 335 202 1.84 101.0%
養護 45 356 91 45 7.91 100.0%
栄養 10 97 22 10 9.70 100.0%
合計 1705 5517 3281 1736 3.18 101.8%

埼玉県では、小学校では719名、中学校では453名、高校では307名、特別支援学校では200名が合格しています。採用予定者1705に対して1736名が合格しています。全体の倍率は3.18倍となっています。小学校でもギリギリ2倍を超える倍率となりました。

令和6年度埼玉県公立学校教員採用選考試験結果

さいたま市の教員採用試験の結果

さいたま市の教員採用試験の結果は以下のようになっています。

採用予定
(A)
志願者
(B)
1次合格者
(C)
2次合格者
(D)
合格倍率
(B/D)
充足率
(D/A)
小学校 200 458 212 200 2.29 100.0%
中学・高校 100 565 208 100 5.65 100.0%
特別支援 70 139 70 70 1.99 100.0%
養護 15 74 29 15 4.93 100.0%
栄養 15 72 27 15 4.80 100.0%
合計 400 1308 546 400 3.27 100.0%

小学校では200名、中学高校では100名、特別支援学校では70名、養護教諭が15名、栄養教諭も15名が合格すると言う結果になっています。採用予定者数と合格者数はちょうど同じになるように採用しているようです。志願者1308名に対し、合格者数は400名、倍率は3.27倍となりました。

さいたま市 2次試験合格者400名を発表

千葉県・千葉市の教員採用試験の結果

千葉市は政令指定都市なので、本来は千葉県と別に教員採用試験が実施されますが、千葉県と千葉市は合同で採用試験を行っています。結果は以下の通りとなっています。

採用予定
(A)
志願者
(B)
1次合格者
(C)
2次合格者
(D)
合格倍率
(B/D)
充足率
(D/A)
小学校 790 1472 1044 968 1.52 122.5%
中学校 14 10
中学・高校 750 2607 1300 888 2.97 117.1%
高校 若干名 144 80 35 4.11 -
特別支援 80 344 222 109 3.16 136.3%
養護 55 345 143 74 4.66 134.5%
栄養 - 37 10 2 18.50
合計 1675 4949 2799 2076 2.38 123.9%

小学校では968名、中学高校では888名高校の専門科目では35名特別支援では109、養護教諭は74名、栄養教諭は2名が合格しています。採用予定者数1615名に対し、合格者は2076名となっています。志願者数を合格者数で割った合格倍率は2.38倍です。小学校では1.52倍と少し低い水準になっています。

令和6年度(5年度実施)千葉県・千葉市公立学校教員採用候補者選考第2次選考合格発表について

東京都の採用試験の結果

東京都の採用試験は区分が他の自治体と異なります。小学校・中学校共通の枠には、理科、音楽、美術(図画工作)が該当します。中高共通の枠は国語、社会(地理歴史)、社会(公民)、数学、理科(物理、科学、生物)、英語、音楽、美術が該当します。また高校の枠は情報、商業、工業、農業が該当します。その他の中には、小中高共通の家庭科、保健体育が該当します。

採用予定
(A)
志願者
(B)
1次合格者
(C)
2次合格者
(D)
合格倍率
(B/D)
充足率
(D/A)
小学校 1440 2603 1938 2009 1.30 139.5%
中学校 30 35 28 23 1.52 76.7%
高校 50 149 85 68 2.19 136.0%
特別支援 360 593 658 556 1.07 154.4%
小学校・中学校 150 310 214 174 1.78 116.0%
中学・高校 1020 3663 1939 1617 2.27 158.5%
養護 90 838 158 123 6.81 136.7%
250 1158 382 283 4.09 113.2%
合計 3390 9349 5402 4853 1.93 143.2%

全体で3390名採用予定のところ、2次試験の合格者は4803名となっています。幸秀の区分が他の自治体とは異なりますが、小学校の区分のみを見ると、1.3倍、小中学校の区分でも、1.78倍など倍率のみを見ると低いようにも思われます。ただ、先日の通り採用予定者数よりも多くの合格者を出しているため、一概に倍率だけで判断することはできないように思われます。採用予定者数は昨年より500名近く増えており、東京都が多くの教員を確保しようとしていることが感じられます。

合格結果発表|イベント情報|東京都公立学校教員採用ポータルサイト
東京都 2次試験合格者4,931名を発表

神奈川県の教員採用試験の結果

神奈川県では、神奈川県、横浜市、川崎市、相模原市の4つの区分で採用試験が行われています。

採用予定
(A)
志願者
(B)
1次合格者
(C)
2次合格者
(D)
合格倍率
(B/D)
充足率
(D/A)
小学校 380 960 816 428 2.24 112.6%
中学校 300 1097 597 300 3.66 100.0%
高校 380 1772 943 387 4.58 101.8%
特別支援 155 362 292 159 2.28 102.6%
養護 25 262 81 29 9.03 116.0%
合計 1240 4453 2729 1303 3.42 105.1%

小学校の区分で428人、中学校で300人、高校で387人、特別支援で159人が合格しています。1240名採用予定のところ、合計1303目名が合格しています。全体の倍率は3.42倍です。

令和5年度実施 神奈川県公立学校教員採用候補者選考試験 第2次試験の実施状況等について

横浜市の教員採用試験の結果

横浜市の教員採用試験の結果は以下のとおりです。

採用予定
(A)
志願者
(B)
1次合格者
(C)
2次合格者
(D)
合格倍率
(B/D)
充足率
(D/A)
小学校 570 1394 1086 737 1.89 129.3%
中学・高校 210 1226 561 240 5.11 114.3%
高校(情報) - 14 9 4 3.50 -
特別支援 45 155 118 68 2.28 151.1%
養護 25 243 79 29 8.38 116.0%
合計 850 3032 1853 1078 2.81 126.8%

小学校で737 中学校高校で240名高校の情報で4名、特別支援で68名が合格しています。全体で850名採用予定に対し1078名の合格が出ています。全体の倍率は2.81倍です。小学校のみで見ると、1.89倍となっています。

横浜市教育委員会・令和5年度実施 横浜市公立学校教員採用候補者選考試験 第二次試験実施状況

川崎市の教員採用試験の結果

川崎市の教員採用試験の結果は以下の通りです。

採用予定
(A)
志願者
(B)
1次合格者
(C)
2次合格者
(D)
合格倍率
(B/D)
充足率
(D/A)
小学校 220 532 398 252 2.11 114.5%
中学・高校 115 505 293 159 3.18 138.3%
高校 5 〜10 9 6 3 3.00 30.0%
特別支援 20 81 50 25 3.24 125.0%
養護 10 89 39 8 11.13 80.0%
合計 375 1216 786 447 2.72 119.2%

小学校で252名、中学高校で159名高校の工業で3名特別支援で25名用語で8名、合計で447名が合格しています。採用予定者数は375人です。志願者数を2次試験の合格者数で割った倍率は2.72倍となっています。

令和5年度実施川崎市立学校教員採用候補者選考試験の結果をお知らせします

相模原市の教員採用試験の結果

相模原市の教員採用試験の結果は以下の通りです。

採用予定
(A)
志願者
(B)
1次合格者
(C)
2次合格者
(D)
合格倍率
(B/D)
充足率
(D/A)
小学校 90 241 203 96 2.51 106.7%
中学校 60 255 180 47 5.43 78.3%
養護 6 51 28 6 8.50 100.0%
合計 156 549 411 149 3.68 94.3%

小学校では96名、中学校では47名、養護教諭は6名、合計149名が合格しています。採用予定としていた人数は156名なので、充足率は100%を下回っています。特別支援枠は小学校・中学校の各校種の中に含まれています。詳細まで見ると、特に中学校区分の家庭科と特別支援の人数が少ないようです。

令和5年度実施 相模原市立学校教員採用試験採用選考試験 第2次試験結果(9月19日現在)

関東の教員採用試験、大きな都市では合格者を多めに確保する傾向も

東京都、横浜市、川崎市など人口の多い都市では、2次試験の合格者の人数を多めに確保しているようで、採用予定者数を多く上回る人数が合格していました。倍率を見ると特に小学校では2倍を切るような状況もありますが、人数も併せて確認すると見え方が変わってくるかもしれません。

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