キャリア教育にも探求学習にも使える!ちょっと変わった「図鑑」の紹介#2〜宇宙人とみつける仕事図鑑
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子どもたちが主体的に学習に取り組むためには、子どもたち自身が興味のあるトピックを見つけることが大切です。最近は、さまざまに趣向を凝らした図鑑が出版されています。そんな「変わり種図鑑」を活用してみてはいかがでしょうか。今回はキャリア教育にも使えるさまざまな職業が紹介された「宇宙人と見つける職業図鑑」をご紹介します。

擬人化やオリジナルキャラクターでわかりやすく!

以前、自由研究や自主学習のテーマにも!関心の幅が広がるちょっと変わった「図鑑」の紹介#1〜王様のくすり図鑑シリーズでご紹介した「王様のくすり図鑑」のシリーズは、薬局やクリニックの待合室などに置いてあることもあるそうです。王様や王子様、さまざまな薬や漢方が個性豊かなキャラクターにされています。今回ご紹介する「宇宙人と見つける職業図鑑」もオリジナルのキャラクターが登場して、多岐に渡る仕事を紹介してくれる図鑑になっています。

「宇宙人と見つける職業図鑑」


タイトル:宇宙人と見つける職業図鑑
絵:二村大輔
監修:リクルートエージェント

 

本書は、「将来の夢がない」と悩む少年ユメオが、宇宙から来た「ワプリン」とともに、地球で働く人々の仕事内容や心の声を探っていく職業図鑑です。ユメオとワプリンはUFOに乗り、「心の声イヤホン」と「データ見スコープ」をつけて町中の人たちの仕事を調べていきます。
子どもたちにとって身近な「アニメ」や「サッカー」などから始まり、ショッピングモールの中、映画館の中、ゲーム制作会社の中、商店街……のように場所が広がっていきます。
関心のある職種が決まっている場合でもそうでない場合でも、話の中にどんどん入っていけるようになっています。

576もの職種が載っている!!

本書には、576もの職種が掲載されています。中には、最近新しく登場した職種「グラフィックレコーダー」や、職種の名前はついていなくとも「IT×いじめ防止の仕組みを作る方」「介護×AIを進める会社の方」など新しい仕事をしている方についても詳しく説明されています。

 

職種の説明だけでなく、その仕事への就き方・なり方や、その職種で働くとつく力などが事細かに書かれています。また、その仕事についている人たちの「心の声」が書かれているので、どんなことを考えながら働いているのかわかりやすくなっています。

コラムに注目!「『勉強は大事』ってわかってるけど」…

職種の紹介の途中にはコラムがあります。「やりたいことをみつけるノート」や「やっぱり大事なお金の話」など、子どもたちが今、もしくはこれから向き合うことについて書かれており、大人でも大いに参考になります。
中でも、「宇宙お悩み相談室」のコラムではこんな質問が載せられています。

「勉強は大事」って
わかってるけど、
何かやるきが
起きないんだよねー

引用:「宇宙人と見つける職業図鑑」 219ページより

 

それに対し、掲載されている答えは

それは気のせいだ。

引用:「宇宙人と見つける職業図鑑」 219ページより

 

あまりにもストレートな答えで、見方によっては逃げているようにも思えますが、その後に続く答え文章には、学ぶことについて大切なことが書かれています。子どもたちにも伝わるように噛み砕いて書かれているため、理解しやすいのではないでしょうか。詳細はぜひ本書をお読みください。

職業の説明だけじゃない!その人の「心の声」からキャリア教育にもつながる

今回は、「宇宙人と見つける職業図鑑」についてご紹介しました。多数の職種の説明だけでなく、「心の声」を読むことで、その職業や、その職業に就いている人を、子どもたちが身近に思いやすくなるのが本書です。「心の声」に共感したり興味を持ったりすることが、自分のキャリアを考えるための第一歩になるかもしれません。キャリア教育でさまざまな職業に触れる際にはぜひ活用したい一冊です。

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