先生の「小ワザ」大公開!#1 新学期に向けて春休みにしておくこと
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学年末から新年度にかけて、学校の先生方はものすごく忙しい日々を過ごされると思います。そこでプランプランでは、少しでも先生方がラクに仕事を進められるように、先生方の「小ワザ」を調査するアンケートを行いました。集まったいろいろな「小ワザ」をご紹介していきます!
第一弾として、教師という職業について描いた絵本「せんせいって」などの著作がある松下隼司先生から教えていただいた小ワザをご紹介いたします。

1. 教科書を買っておく!

事前に教科書を買っておくというのが1つ目の「小ワザ」です。

 

教材研究、授業の準備のために、以前は教科書をコピーしてノートに貼っていました。
それだけでとても時間がかかります。
しかも年度当初は、他の先生方もとても忙しくて、コピー機を使う先生方も多いです。
私は小学校の教師なので、国語・算数・理科・社会・英語…たくさんの教科、たくさんの枚数をコピーしていました。他の先生方の迷惑になっていないか、とても気をつかいました。
でも、教科書を購入して時間も手間もなくなりました。
子どもと同じ教科書なので、もちろんカラーです。
教科書に、直接、発問や説明を書き込めます。
もし、子どもが教科書を忘れたら貸してあげることもできます。
1年が終われば、学級文庫に入れています。

教科書をコピーして使うという方も多いと思いますが、教科書ごと買ってしまえばいいのですね!

教科書は、学校に出入りのある業者の方や、教科書を取り扱っている書店で購入することができます。

教科書の取り扱いのある書店は、各都道府県の教科書供給会社のHPから調べることができます。全国教科書供給協会のHPから確認してみてください。

2. 学級づくりの参考になる本を読む!

これから自分が担任する学級が、前の年に「崩壊」していた、という方もいらっしゃるかもしれません。学級づくりの参考になる本を読んでおくのも「小ワザ」の一つです。

前年度、崩壊していた学級を担任される先生方におすすめの本があります!
拙著『むずかしい学級の空気をかえる 楽級経営』(著:松下隼司/出版:東洋館出版)
です。
学級開き、教師の自己紹介、学級写真の撮らせ方、子どもの背の順の決め方、忘れ物対応、
給食当番の決め方、掃除当番のシステムなど新年度におすすめの実践がたくさん載っています。

松下先生のこの書籍は、先生のマインドセットから新年度の準備や保護者対応の手立てまで幅広く網羅されています。どんな学級でも使えるワザがまさにたくさん詰め込まれています。たくさんの方の参考になること間違いなしです。
『むずかしい学級の空気をかえる 楽級経営』(著:松下隼司/出版:東洋館出版)

3. 遠足の下見に行く!

新学期が始まると、早速春の遠足がある学校も多いと思います。大切な学校行事の一つですが、こちらも「小ワザ」が。

春休みのうちに、春の遠足の下見に行っておくことをおすすめします。
1学期の始業式が終わった午後から下見に行っていた年もありますが、始業式の日は子どもとの出会いで、放課後にたくさんやっておきたい仕事があります。
始業式の次の日からは授業があります。
始業式の日の放課後は、授業や学級経営のために時間を確保しておくのがおすすめです。

新学期が始まってからの時間を有意義に使うために、春休みのうちに遠足の下見をしておくのだそうです。もう少し近くなってから、と思っているうちにどんどんやることが増えてしまうのが新学期。できることは春休み中にしておくといいですね。

4. 家庭訪問に向けて、校区の地図を確認!

家庭訪問も、新学期が始まってすぐに行う学校が多くありますが、こちらの対策も春休み中にしておくといいそうです。

4月後半から5月前半に、家庭訪問があります。
家庭訪問にむけて、児童の家がどこにあるか校区地図に1人1人、印をつけていきます。
この仕事を春休みにやっておくことをおすすめします。
理由は2つあります。
1つめは、子どもの名前を覚えるきっかけづくりになります。
2つめは、家庭訪問期間がくる前に、子どものトラブルや保護者対応などで家庭訪問を急遽しないといけなくなることがあります。
その時に、事前にチェックしておくと、スムーズに家庭訪問できます。

春休み中に確認しておくことで、子どもたちの名前を覚えたり、急なトラブルへの備えができたりするので一石二鳥になるのですね!事前に家の場所が把握できていれば、実際に家庭訪問のスケジュールを組むときの手間も少なくなりますね。

5. お菓子を買っておく!

一見仕事には関連が薄そうなお菓子の話。どういうことでしょう。

チョコレートなどのお菓子をたくさん買っておきます。
新年度はじめは、膨大な仕事があります。
学級のこと、学年のこと、校務分掌のこと。
定時退勤できないことも多いです。
お腹が減ることがあるので、お菓子を買っておくとエネルギー補給になります。
職員室で近くの席の先生におすそ分けすると、コミュニケーションのきっかけにもなります。

仕事が長時間になってしまったときも、お菓子があれば一息つけますね。新年度、新しい体制になった職員室でコミュニケーションを取るきっかけになるというのも素敵な発想です。

6. エナジードリンクはまとめ買い!?

お菓子に続き、今度はエナジードリンクについてです。

リポビタンDなどのエナジードリンクを薬局で箱買いしておきます。
コンビニで1本ずつ買うより、とても安くすみます。
種類にもよりますが、10本で600円ぐらい購入できます。
年度はじめは、疲れがたまりやすいです。エナジードリンクを購入する方は箱買いがおすすめです。

膨大な仕事をこなさなければいけない新学期、職員室や教室の人間関係も変わる方が多くなり、疲れもたまってしまいます。栄養ドリンクやエナジードリンクを飲む方は、箱で買ったほうが安く済むとのこと!とはいえ、ドリンクへの頼りすぎには注意してくださいね。

春休みの時間を有意義に使い、新学期をスムーズに!

今回は、松下先生から教えていただいた「小ワザ」をご紹介しました。先を見通してできることを少しずつ先取りするだけでも新学期のスタートが変わりそうですね。新学期に向けて必要な部分があれば、ぜひ取り入れてみてください!

ご紹介いただいた方
松下隼司先生(大阪市立小学校教員)
奈良教育大学卒業後、2003年度より現職。著作に『ぼく、わたしのトリセツ』(アメージング出版)、『せんせいって』(みらいパブリッシング)、『むずかしい学級の空気をかえる 楽級経営』(東洋館出版)がある。

『むずかしい学級の空気をかえる 楽級経営』(著:松下隼司/出版:東洋館出版)

『せんせいって』(著:まつしたじゅんじ/絵:夏きこ/出版:みらいパブリッシング)

『ぼく、わたしのトリセツ』(著:まつしたじゅんじ/絵:Kanoaki/出版:アメージング出版)

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