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令和5(2023)年度採用予定者の教員採用試験が始まっています。北海道などは6月中に1次試験を実施していますが、7月に採用試験の1次試験を行う自治体が多いようです。多くの自治体で教員不足が深刻な状況になっていますが、現時点での教員採用試験の志願状況はどのようになっているのでしょうか。前回の関東のまとめに引き続き、今回は北海道・東北地方についてまとめました。
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目次
令和5(2023)年度採用予定者 教員採用試験の志願者数・倍率
北海道の教員採用試験の状況
北海道は、北海道内全体の採用と、札幌市のみの採用に分けて採用試験が行われています。時事通信出版社の運営する「教員採用試験対策サイト」の情報によると、北海道の小学校の倍率は1.8倍、札幌市は3.4倍となっています。全体の数で見ると、北海道が2.9倍、札幌市が4.5倍と、札幌市の方が倍率が高い傾向にあります。北海道の特別支援学校の区分では、採用予定者数121名に対し、出願者が114名と定員割れが起きている状態です。
出典:教員採用試験対策サイト 北海道・札幌市 志願状況を公表 北海道は2,667名、札幌市は1,287名が出願
青森県の教員採用試験の状況
青森県も、小学校の教員志願者が少ないようです。採用予定者数130名に対し、志願者は196名となっており、倍率は1.5倍です。それに対して、高校は採用予定者数が20名と少ないものの志願者が359名おり、18倍という非常に高い倍率になっています。
出典:令和5年度青森県公立学校教員採用候補者選考試験の応募状況等について
岩手県の教員採用試験の状況
岩手県の教員採用試験は、区分ごとの志願者数の一覧が公表されていませんでした。(2022年7月5日現在)
岩手日報によると、志願者の合計は1052名で、採用予定者の290名に対し3.6倍の応募があったということです。しかし、この人数は7年連続で減少しているとのことで、教員不足や質の担保が懸念されます。
出典:岩手日報 教員志願者が7年連続減少 県教委、来年度採用
宮城県の教員採用試験の状況
宮城県では、政令指定都市である仙台市のみ別で試験を行なっています。宮城県の教員採用試験の倍率としては、小学校で1.7倍、中学校で2.0倍と少し低い傾向にあります。また、仙台市でも小学校の倍率は2.2倍となっています。
出典:令和5年度宮城県公立学校教員採用候補者選考
出典:仙台市立学校教員採用情報Webページ 最終出願状況
秋田県の教員採用試験の状況
秋田県は北海道・東北のなかで全体の採用予定者数が最も少なく、253名程度の採用を予定しています。それでも、小学校の採用予定者130名に対し、志願者は164名となり、倍率は1.3倍に止まっています。倍率だけ見ると高校が8.5倍と高い傾向にあります。全体を見ると3.0倍に落ち着いていますが、校種による差が大きくなっています。
出典:令和5年度秋田県公立学校教諭等採用候補者選考試験 志願状況
山形県の教員採用試験の状況
山形県では、小学校の採用予定者185名に対し、255名の応募があり、倍率は1.4倍となっています。倍率で見ると高校が最も高くなっており、5.7倍です。志願者の人数で見ると中学校の263名が最も多くなっています。
出典:令和5年度採用 山形県公立学校教員選考試験 志願者数一覧
福島県の教員採用試験の状況
福島県は、東北地方の中で応募者の合計が最も多く、1935名となっています。採用予定者数の合計は宮城県とほぼ同じ508名です。全体の倍率は3.8倍ですが、小学校に絞ってみると1.6倍と低めの傾向にあります。高校と養護教諭の倍率は10倍を超えており、少ない採用予定者数に対して多くの応募が集まっています。
出典:令和5年度福島県公立学校教員採用候補者選考試験志願者数
北海道・東北の教員採用試験の倍率は、小学校で2倍以下
今回は東北地方について見てきました。政令指定都市である札幌市と仙台市以外の教員採用試験において、小学校の倍率はどの道県も2倍を切っているという状況です。中学校・高校になると3〜5倍程度となります。教員の働き方については厳しい意見が多い昨今、教員を志願する人の数を増やすための対策を行うことが必要だと考えられます。