令和5(2023)年度採用・教員採用試験の志願者数・倍率のまとめ:近畿編
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▼令和6年度採用予定者の教員採用試験情報はこちら▼

 

令和5(2023)年度採用予定者の教員採用試験が始まっています。7月に採用試験の1次試験を行う自治体が多くあります。全国で教員不足が深刻な状況になっていますが、現時点での教員採用試験の志願状況はどのようになっているのでしょうか。今回は近畿地方で公開されているデータをまとめました。

▼各地の試験結果はこちら▼

令和5(2023)年度採用予定者 教員採用試験の志願者数・倍率

三重県の教員採用試験の状況

三重県では、全体の採用予定者が515名に対し、2370名からの応募があり、倍率は4.6倍です。高校は募集が64名と少ないですが、515名が志願しています。


出典:令和5年度三重県公立学校教員採用選考試験校種・教科等別申込状況

滋賀県の教員採用試験の状況

滋賀県では、全体の採用予定545名に対し、応募者は2159名で、倍率は4.0倍です。全体的に三重県と近い数値ですが、中学校の志願者数が若干少ないようです。


出典:令和5年度滋賀県公立学校教員採用選考試験の出願状況について(6月1日)

京都府の教員採用試験の状況

京都では、京都府の教員採用試験と京都市の採用試験が別々に行われます。京都府では、330名の採用予定者数に対し、1795名から応募があり、倍率は5.4倍となっています。小学校の倍率が4.1倍で、三重、滋賀より高くなっています。京都市では、245名の採用予定予定者数に対し、1482名から応募があり、倍率は6.0倍になっています。京都府より京都市の方が倍率が高くなっています。京都市の特別選考には、国際貢献特別選考、フロンティア特別選考、障害者特別選考が含まれます。


出典:令和5年度京都府公立学校教員採用選考試験 志願状況


出典:令和5年度(令和4年度実施)京都市立学校教員採用選考試験の志願者数について

大阪府の教員採用試験の状況

大阪では、大阪府、大阪市、堺市の3つの教員採用試験が行われます。大阪府は、採用予定者1295名に対し、志願者は6440名で、倍率は5.0倍となっています。栄養教諭の採用予定が10名となっており他の自治体に比べて多いです。
大阪市は、採用予定者675名に対し、志願者は675名で、倍率は3.8倍です。全体的に大阪府よりも倍率が少なくなっています。
堺市は、採用予定者数156名に対し、志願者は877名で、倍率は5.6倍です。小学校、中学校の採用枠には、特別支援学校の小学部、中学部の枠がそれぞれ含まれています。人数としては少ないですが、倍率を見ると大阪市より高い傾向にあります。


出典:令和5年度大阪府公立学校教員採用選考テスト志願者数(確定値)について


出典:令和5年度大阪市公立学校・幼稚園教員採用選考テスト 志願者数(確定値)について


出典:令和5年度堺市立学校教員採用選考試験 志願者数

兵庫県の教員採用試験の状況

兵庫では、兵庫県と神戸市の2つの試験が行われます。兵庫県は、980名の採用枠に対し、5054名が志願しています。倍率は5.2倍です。全体的に他の県に比べて倍率が高い傾向にあります。また、小学校と中学校の採用予定者数には、20名ずつの特別支援学校の採用枠が含まれます。
神戸市では、255名の採用枠に対し、1785名が志願しており、倍率は7.0倍です。養護教諭の倍率が飛び抜けて高く、20倍を超えています。小学校の倍率も6.3倍と高めです。


出典:令和5年度兵庫県公立学校教員採用候補者選考試験の応募状況
令和5年度兵庫県公立学校教員採用候補者選考試験実施要項


出典:令和5年度採用神戸市立学校園教員採用候補者選考試験志願状況

奈良県の教員採用試験の状況

奈良県の採用試験は、採用予定者数338名に対し、1777名が志願しており、倍率は5.3倍です。養護教諭、栄養教諭がそれぞれ約10倍ですが、その他の校
種も、小学校は4.4倍、中学校が5.2倍、高校が6.7倍、特別支援が3.4倍と中〜高程度の水準になっています。


出典:令和5年度奈良県公立学校教員採用試験出願状況の訂正について

和歌山県の教員採用試験の状況

和歌山県では、採用予定者数365名に対し、1345名の応募があり、全体の倍率は3.7倍となっています。音楽、美術、保健体育、家庭科は中高共通の枠として24名採用予定ですが、その半数を超える13名が保健体育に該当します。保健体育に出願している人は131名おり、その部分だけ倍率が10倍を超えています。


出典:令和5年度和歌山県公立学校教員採用候補者選考試験出願状況

近畿地方は全体的に倍率が高めの傾向あり 4〜5倍程度が多い

近畿地方の教員採用試験の状況を見てきました。近畿地方は全体的に倍率が高い傾向にあり、東北や中部にあった2倍を切る倍率になる区分はほとんどありませんでした。また、近畿地方は小学校や中学校の採用試験の枠のなかに、特別支援学校の小学部、中学部の採用を含めている自治体が複数ありました。すでに1次試験が終わっている地区もあります。合格者数や、実際の採用者数など今後の数値も気になるところです。

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