2023(R5)年度採用・教員採用試験の合格者数・倍率のまとめ:中部編
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2023年4月に採用予定の教員採用試験の結果が続々と発表されています。現在も追加の試験等が行われている自治体もありますが、ほとんどの自治体で結果等が発表されました。年度当初から教員不足が話題になっていますが、採用試験の状況はどうだったのでしょうか。今回は中部地方のデータをご紹介します。

 データの見方
志願者(A):教員採用試験の受験を申し込んだ人の数
採用予定(B):自治体が公開している採用予定者の数
倍率(A/B):志願者数を採用予予定者数で割った倍率
受験者(C):一次試験を受験した人数(志願者のうちの一次試験免除者を含む)
最終合格者(D):最終的に合格者として発表された人数(多くの自治体では二次試験の合格者、一部自治体では三次試験の合格者)
受験倍率(C/D):受験者数を最終合格者数で割った倍率
参考(A/D):志願者数を最終合格者数で割った倍率。受験者が公表されていない自治体も多いための参考
各自治体の合計値には、特別選考枠の志願者・受験者・合格者等が含まれている場合があります。

中部地方の教員採用試験の結果

新潟県の教員採用試験の状況

新潟県では、新潟県の教員採用試験と、新潟市の教員採用試験が行われています。
新潟県では、小学校で251名、中学校・高校で160名、高校(工業等)で19名が合格しました。
受験者数は公開されていませんが、参考の倍率は全体で2.5倍となっています。
採用予定者数501名に対し、509名が合格しています。

新潟市では、小学校で110名、中学校・高校で65名が合格しています。
受験者数は公開されていませんが、参考の倍率は新潟県と同じく2.5倍となっています。特別支援学校の区分では、採用予定者10名に対し7名合格と、採用予定者を下回っています。その他の区分では予定者数より少しずつ多めに合格者が出ていて、全体では、採用予定者数171名に対し、合格者は190名となっています。

出典:令和5年度(令和4年度実施)新潟県公立学校教員採用選考検査について
新潟市教育委員会・令和5年度新潟市立学校教員採用選考検査 第2次検査合格者 (採用候補者名簿登録者)

富山県の教員採用試験の状況

富山県では、小学校で227名、中学校・高校で353名が受験し、それぞれ172名、135名が合格しました。
受験倍率は全体で2.1倍となりました。採用者数が少ない養護教諭、栄養教諭は倍率がかなり高い状況ですが、小学校の区分は227名中172名が合格する状況になっています。
採用予定者数330名に対し、338名が合格しています。

出典:令和5年度 富山県公立学校教員採用選考検査任用候補者名簿登載者 受検番号一覧

石川県の教員採用試験の状況

石川県では、小学校で345名、中学校・高校で518名が受験し、それぞれ141名、132名が合格しました。
受験倍率は栄養教諭も含めた全体で3.2倍となりました。小学校の区分で見ても2.4倍となっており、他の自治体と比較して競争率は高めです。
採用予定者数315名に対し、319名が合格しています。

出典:令和5年度 石川県公立学校教員採用候補者選考結果

福井県の教員採用試験の状況

福井県では、小学校で261名、中学校・高校(中学技術・高校工業等含む)で262名が受験し、それぞれ122名、100名が合格しました。
受験倍率は全体で2.5倍となりました。採用者数が一桁の区分は倍率が極端になっていますが、その他は2〜3倍程度であまり差がありません。
採用予定者数262名に対し、同数の262名が合格しています。

出典:令和5年度福井県公立学校教員採用選考試験 採用内定者数

山梨県の教員採用試験の状況

山梨県では、小学校で149名、中学校で69名、高校で19名が合格しました。
受験者数は公開されていませんが、参考の倍率は全体で3.0倍となっています。
採用予定者数261名に対し、269名が合格しています。小学校の区分では採用予定者数よりも16名程度多く合格者が出ていますが、中学校、高校、特別支援学校の区分については人数が数名ずつ足りていない状況です。

出典:令和5年度採用山梨県公立学校教員選考検査第二次検査結果の公表について

長野県の教員採用試験の状況

長野県では、小学校で215名、中学校で135名、高校で95名が合格しました。
受験者数は公開されていませんが、参考の倍率は全体で4.0倍となっています。
採用予定者数535名に対し、525名が合格しています。

出典:令和5年度長野県公立学校教員採用選考 二次合格者
令和5年度(2023年度)長野県立高等学校教員採用第二次選考結果について

岐阜県の教員採用試験の状況

岐阜県では、小学校で485名、中学校で466名、高校で448名が受験し、それぞれ262名、151名、98名が合格しました。
受験倍率は全体で2.9倍となりました。
採用予定者数605名に対し、603名が合格しています。

出典:令和5年度採用岐阜県公立学校教員採用選考試験出願状況(令和4年度実施)

静岡県の教員採用試験の状況

静岡県では、静岡県、静岡市、浜松市で教員採用試験が行われています。
静岡県では、小学校で187名、中学校で112名、高校で134名が合格しました。
受験者数は公開されていませんが、参考の倍率は全体で4.6倍となっています。
採用予定者数552名に対し、540名が合格しています。小学校、特別支援学校の区分で採用予定者数に足りていない状態です。

出典:令和5年度教員採用選考試験第ニ次選考試験結果

静岡市では、小学校で60名、中学校で39名が合格しています。参考の倍率は全体で4.3倍となっており、採用数も少ないですが、倍率を見ると比較的高い状態です。
採用予定者数約100名に対し、103名が合格しています。

出典:令和5年度静岡市教員採用第2次選考試験 合格者の決定について

浜松市では、小学校で0名、中学校で58名が合格しています。参考の倍率は全体で4.1倍になっていて、静岡市と同じく採用数は少ないですが、倍率を見ると比較的高い状態になっています。
全体の採用予定者160名に対し、156名が合格しています。

出典:令和5年度静岡市教員採用第2次選考試験 合格者の決定について

愛知県の教員採用試験の状況

愛知県では、愛知県と名古屋市の教員採用試験が行われています。
愛知県の教員採用試験では、小学校で2009名、中学校で1523名、高校で1357名が受験し、それぞれ900名、385名、248名が合格しました。
受験倍率は全体で3.4倍となりました。2倍を切る自治体が多い小学校の区分でも、2.2倍と競争率を維持しています。
採用予定者数1710名に対し、1693名が合格しています。中学の区分で15名程度採用予定者数を合格者数が下回っています。

出典:令和5年度(2023年度)採用愛知県公立学校教員採用選考試験第2次試験合格・補欠者について

名古屋市では、小学校で700名、中学校・高校で698名が受験し、それぞれ263名、149名が合格しました。
受験倍率は全体で3.5倍となっています。小学校の区分でも2.7倍です。
採用予定者数470名に対し、460名が合格しています。中学校・高校の区分は倍率も4.7倍ではありますが、採用予定者数の数には15名程度足りていない状態です。

出典:令和4年度実施 名古屋市公立学校教員採用選考試験 最終選考結果

中部地方の教員採用試験の結果 倍率は3〜4倍、他地域と比べて少し高め

今回は中部地方の教員採用試験の結果をご紹介しました。先に紹介している北海道・東北、関東と比較しても、少し高い倍率を維持している自治体が多いようです。しかし、採用予定者数に対し合格者が下回っている場合もあり、引き続き教員不足が懸念されます。

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