福岡県で行われているキャリア・パスポートの取り組み事例|鍛ほめ福岡メソッドとは?

新指導要領でキャリア教育の必要性が示され、それを踏まえて2020年4月から小中高の教育現場でキャリア・パスポートの導入が始まっています。ここでは、福岡県におけるキャリア・パスポートの取り組みはどうなっているのか、福岡県教育委員会が主導となって行われた研究導入のあらましについて、その具体的な事例をご紹介していきます。

鍛ほめ福岡メソッドとは?

福岡県におけるキャリア・パスポートの先駆けとも言える鍛ほめ福岡メソッドとは、子どもたちが自律的に成長するために必要とされる学ぶ意欲や自尊心、向上心や逆境にめげない心を育成するための方法を3か条に要約した教育方針の事です。
出典:福岡県「鍛ほめ福岡メソッド 「鍛ほめ福岡メソッド」実践の手引き

鍛ほめ福岡メソッドの取り組み事例

この鍛ほめ福岡メソッドは、どのような教科にも応用出来る点が一番のポイントになります。
例えば、ある小学校の事例では従来から行っていた児童への読書のすすめを鍛ほめ福岡メソッドに当てはめて実行したところ、図書館の貸出利用冊数の増加や児童の読書への関心の高まりが確認されました。キャリア・パスポートの導入の先駆とも言える内容です。

キャリア・パスポートは平成29年度から研究開始

福岡県教育委員会が正式にキャリア・パスポートを研究開始したのは平成29年度からで、小中高一貫での調査が必要との主旨から、比較的地域内外への児童生徒の移動が少ない糸島市周辺が研究地域に指定され、地域内の小中高校で実施されました。このキャリア・パスポート研究の対象となったのは、およそ5,000名弱の児童生徒でした。
出典:文部科学省「【資料2】キャリア・パスポート「伊都っ子ノート」の取組について(福岡県教育委員会資料)
ここでも新しいキャリア・パスポートは鍛ほめ福岡メソッドをコンセプトとして作られ、「教科」「教科外」「学校外」の3つの場面においてそれぞれ目標の設定と振り返りが出来る形式になっています。

糸島市地域でのキャリア・パスポート研究事例

福岡県教育委員会が行ったこの研究では、糸島市地域の小中高校で各学年に合わせたキャリア・パスポート「伊都っ子ノート」が配布され、教員による説明と指導のもとで児童生徒が伊都っ子ノートに記入を行い、保護者と教員がコメントを付与するという形式を取りました。
出典:文部科学省「【資料8-1】指定地域におけるキャリア・パスポート(福岡県)
1年間を通して行われた研究の後には、キャリア・パスポートの成果や課題を確認するために教員や保護者に対してアンケートが行われました。この糸島市での事例で特に多く上がった意見は、各学年を通してキャリア・パスポートの目標と振り返りの実施によって子供たちの変容を把握しやすくなったというものです。
出典:文部科学省「【資料2】キャリア・パスポート「伊都っ子ノート」の取組について(福岡県教育委員会資料)

キャリア・パスポートの研究事例から見えてきた成果と課題

糸島市地域における福岡県教育委員会のキャリア・パスポートの研究事例では、目標設定と振り返りによる児童生徒の自律的成長の成果が見られました。
また、保護者や教員のコメントが生徒の成長に影響するとの認識も今回の研究で確認出来た重要なポイントでした。
一方で、キャリア・パスポートを実施するために児童生徒だけでなく、教員や保護者にかかる負担の増加が課題とされています。

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