令和5(2023)年度採用・教員採用試験の志願者数・倍率のまとめ:中部編
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▼令和6年度採用予定者の教員採用試験情報はこちら▼

 

令和5(2023)年度採用予定者の教員採用試験が始まっています。7月に採用試験の1次試験を行う自治体が多くあります。全国で教員不足が深刻な状況になっていますが、現時点での教員採用試験の志願状況はどのようになっているのでしょうか。今回は中部地方で公開されているデータをまとめました。

▼各地の試験結果はこちら▼

令和5(2023)年度採用予定者 教員採用試験の志願者数・倍率

新潟県の教員採用試験の状況

新潟県では、県と新潟市の2種類の教員採用試験が行われます。採用予定者数の合計は、県で501名、市では171名です。対する志願者は、県で1275名、市で478名です。倍率としても県が2.5倍、市が2.8倍と大体同じ水準となります。新潟県の小学校、特別支援学校、新潟市の特別支援学校の倍率が2倍を切っています。

出典:令和5年度 新潟県公立学校教員採用選考検査 出願状況


出典:令和5年度 新潟市立学校教員採用選考検査 出願状況

富山県の教員採用試験の状況

富山県の教員採用試験については、志願者数は区分ごとに公表されていましたが、採用予定者数については校種別ではなく、全体の人数のみ公表されていました。全体の採用予定者数は330名で、全体の志願者は756名、倍率は2.3倍です。


出典:令和5年度富山県公立学校教員採用選考検査 志願状況について
令和5年度任用候補者名簿への登載予定者数

石川県の教員採用試験の状況

石川県では、全体で315名採用予定のところ、1086名からの応募ら集まっています。倍率は3.4倍です。校種別に見ていくと、中学・高校が4.4倍となっており比較的高い傾向にあります。特別支援学校は、採用予定者数も少なめですが、応募者も少ない状態で、倍率は2倍を切っています。


出典:令和5年度石川県公立学校教員採用候補者選考試験等の志願状況について

福井県の教員採用試験の状況

福井県は、全体で262名採用予定です。応募者数は774名で倍率は3倍となっています。中学・高校の区分をまとめている分、中学校の技術科と、高校の工業などは少人数で切り出されています。特別選考の応募枠があり、20名程度が志願しています。


出典:令和5年度福井県公立学校教員採用選考試験 出願状況

山梨県の教員採用試験の状況

山梨県は、全体で261名程度採用予定で、応募者は800人、倍率は3.1倍となっています。山梨県教育委員会によると、志願者の総数は前年度より99名減っています。倍率は前年度から微減しています。

出典:令和5年度採用山梨県公立学校教員選考検査の志願状況

長野県の教員採用試験の状況

長野県は、全体で535名採用予定で、応募者は2090名、倍率は3.9倍となっています。小学校の倍率も2.7倍と、中部地区では高い方になります。特別選考枠では小・中学校で10名、高校で14名の応募がありました。


出典:令和5年度長野県公立学校教員採用選考申込状況について

岐阜県の教員採用試験の状況

岐阜県では、採用予定者数のみ公表されています(2022年7月6日現在)。全体では605名の採用を予定しています。昨年度は7月8日に志願者数が公開されていたため、近く公開されるでしょう。


出典:令和5年度採用 岐阜県公立学校教員採用選考試験案内

静岡県の教員採用試験の状況

静岡県では、県、静岡市、浜松市の3種類の試験が行われます。全体の倍率で比べると、静岡県、静岡市、浜松市ともに4倍以上です。小学校の倍率もすべて3倍以上となっています。高校と特別支援学校は静岡県のみで採用予定です。浜松市の採用試験では、小中学校の特別支援教育に関わる教員の枠を「発達支援推進教員」として採用予定です。今回の表には「特別支援」として入力しています。また、養護教諭は静岡市、浜松市ともに若干名の採用で、静岡県の採用枠も9名と非常に少なくなっています。


出典:令和5年度教員採用選考試験志願状況
令和5年度静岡県公立学校教員募集案内


出典:令和5年度 静岡市教員採用選考試験 志願状況


出典:令和5年度採用(令和4年度実施) 浜松市立小・中学校教員採用選考試験志願状況
浜松市小・中学校教員採用選考試験要項

愛知県の教員採用試験の状況

愛知県では、県と別に名古屋市の教員採用試験が行われます。中部地区の中では人口が最も多いため、愛知県の教員採用予定数が最も多くなっています。志願者も最も多い6408名で、倍率は3.7倍です。倍率だけ見ると名古屋の方が高くなっています。


出典:令和 5 年度(2023 年度)採用愛知県公立学校教員採用選考試験の志願状況について 採用予定者数 志願者数 倍率 元教諭・講師 経験者 特別選考 現職教諭 特別選考 教職大学院修了 見込者 特別選考 障害者選考 前年度最終志願者数


出典:令和4年度実施 名古屋市公立学校教員採用選考試験の志願状況について

中部地区の採用試験は自治体により人数の差が大きい。倍率は約2〜4倍程度

今回は中部地区について見てきました。自治体ごとの人口の差が大きいため、採用予定者数にもかなり開きがありました。倍率に注目すると、小学校と特別支援学校の倍率が低めです。2倍を切っている自治体もありました。子どもの人口や学校の数なども踏まえて見ていくと、教員採用の実情がさらに詳しく見えてくるかもしれません。

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