母校を寄付で応援できる!寄付を活用した学校支援の新しい形
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近年定着してきたふるさと納税の仕組みが教育現場にも生かされるようになっています。キャリア教育やプログラミング教育、部活指導などなどたくさんのことに時間や予算を必要としている学校へ、「寄付」という形で応援してみませんか。市町村立の小中学校では、教材、教具、学校備品の整備などに活用されています。また、高校や特別支援学校では、地域との交流を生み出すための施策に活用したり、探究学習やアントレプレナーシップ教育など教育の新しい形に活用されています。

教材や学校備品で教育活動が充実!公立小中学校への寄付

神奈川県の横浜市、川崎市、群馬県の太田市などでは、市が寄付金を募っています。寄付金の使い道としては、各学校での物品購入等に充てられています。寄付する方が、支援する市内の学校を指定することができるため、自分の母校や、思い入れのある学校を直接応援することができます。

教材が役立っていることを実感できる~川崎市の例~

川崎市の学校では、実験用具などの購入に充てたり、スピーカーやマイク、部活動で使用する防球ネットなどの購入に充てられています。学校や児童生徒の喜びの声が公開されており、支援した人へも気持ちが伝わります。

川崎市学校ふるさと応援寄附金活用実績

子どもたちの声(資料より一部抜粋)

購入したドッチビーで、今まで学年で1つだったのに、クラスに1つずつになって、すごくうれしい。(小学生)
防球ネットで、部活動の時、ほかの部活との境ができて安心して自分の競技に集中することができます。(中学生)

出典:川崎市学校ふるさと応援寄附金

学校への支援に返礼品がある~横浜市の例~

横浜市では、一定額以上の寄付に対して「返礼品」があります。横浜中華街のお店の点心詰め合わせや、みなとみらいにある洋菓子店のお菓子詰め合わせ、高額の寄付になると横浜にあるホテルの宿泊券などを選ぶこともできます。学校を応援しながら自分もちょっと得できる仕組みになっています。

出典:横浜市 ふるさと納税「教育活動の充実」

学校も市も両方応援できる~太田市の例~

太田市では、寄付する方が支援したい学校を選択することができますが、最終的には太田市が使い道を決定しているそうで、寄付額の95%が指定された学校へ、のこり5%が市全体の教育のために活用されるようになっています。それぞれの学校だけではできない取組も、市がまとめて取り扱って実現させられるのかもしれません。

出典:がんばれ太田、ふるさと応援寄附金【にいたやま教育応援分】

学校ごとのプロジェクトを応援!県立学校への寄付

京都府や富山県、鹿児島県でも学校を応援する寄付金を受け付けています。こちらは市町村とは違い、県立の高校、特別支援学校、中等教育学校への寄付をすることができます。高校ごとに寄付を活用したいプロジェクトが掲載されているので、どんな風に使われるのか寄付する方もわかりやすくなっています。

地域交流へ活用するプロジェクト

埼玉県の熊谷農業高校では、高校の生産物販売所の建築のために寄付金を募集しています。また、深谷はばたき特別支援学校では、高等部の生徒による製品や農産物の展示、販売するための場所を設立するための寄付金を募集しています。高校生と近隣地域の交流が生まれることは地域課題の解決の一歩にもなります。

また、神奈川県の神奈川工業高校では、部活動のためにテニスコートの人工芝張替えをプロジェクトとしていますが、実際に張り替えができた場合は、地域への開放も計画しています。平塚中等教育学校では、吹奏楽部の楽器の購入を希望していますが、部活動で使うだけでなく、地域の福祉イベントや老人ホームへ慰問演奏もする予定になっています。

寄付金の活用を通じて、地域との交流も生み出すことができる仕組みになっています。

出典:
埼玉県教育環境整備基金
神奈川県まなびや基金

教育の新しい形の実現を目指すプロジェクト

京都府にある立洛東高等学校では、探究活動応援事業を掲げています。生徒の主体的・対話的な学習活動を進めるために、柔軟にレイアウトできる机・椅子などの購入を目指しています。すでに集まった寄付金から、一部自習室の机を購入して生徒が活用しているといいます。

神奈川県の元石川高等学校では、アントレプレナーシップ(起業家精神)教育を行い、社会や地域に貢献する態度を育成することを目指しています。これを実現するために、校内のICT環境整備へ寄付金を活用する事業プランを掲げています。

出典:
府立学校特色化応援ファンディング事業
神奈川県まなびや基金

寄付で教育現場の発展を応援できる!

公立学校への寄付の仕組みや、実際に展開されている事業について紹介しました。寄付から教育を応援することができるようになっています。ふるさと納税と同様の仕組でできるので、今回紹介した学校への寄付も、寄附金税額控除の対象となります。ご自身の出身地などゆかりのある地域の寄付の制度について調べてみてはいかがでしょうか。

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