2020年から導入されたキャリア・パスポート。子どもたちの教育改革とも言える取り組みが始まり、自分自身で生きていく力を身に着ける教育がスタートしています。自分はどのような生き方をしたいのか、どんな職業に就きたいのか自分自身で考えられるようにしていくのです。そこで、ここではキャリア・パスポートの基礎知識や東京都の事例について、詳しく解説します。
目次
東京都の教育委員会が進めるキャリア・パスポートとは?
キャリア・パスポートとは、小学校から高校まで行われるキャリア教育に関する活動を記録したものです。東京都だけでなく、全国の教育委員会が採用しているシステムでもあります。特別授業やホームルーム活動などを通して自分の学習状況を把握し、キャリア形成を振り返りながら自分の成長具合を自己評価していきます。
さらに、自己評価に加えて教員の助言を受けながら、将来の自分自身を見つめるというものです。東京都はこの制度を採用することで自主的に勉強をしたり、積極的に他人とコミュニケーションが取れるような子どもを育てようとしています。
東京都港区の小学校の事例
東京都港区立笄小学校の事例では、2020年に「キャリアパスポートデー」と銘打って、15の企業が出前授業を行いました。出前授業では各企業が職業の情報や社会の仕組みなどを伝えて、働くこと、夢を持つことの大切さを教えました。実際に企業の人物から話を聞くことで、リアルな職場体験になります。農業を営む企業や新素材を取り扱う会社など、幅広いジャンルの企業の授業を受けることで子どもたちの可能性を広げます。
東京都世田谷区の小学校の事例
東京都でいち早くキャリア・パスポートに取り組んだとされているのが、東京都世田谷区立尾山小学校です。当初、教員などの大人から子どもたちを見た印象は「自信がない」「声が小さい」「他人と関わるのは苦手」というものでした。そんな消極的な児童たちとどう接すれば良いのか悩んでいたところ、出会ったのがキャリア・パスポートです。
キャリア教育なら未来に希望が持てるのではないか、自分自身に自信が持てるようになるのではないかとキャリア・パスポートを取り入れることになりました。1年間での自分自身の振り返りは上手く行くのですが、どうしても学年が変わってしまうと振り出しに戻ってしまうという課題が出てきます。そこで、学年が変わってもスムーズに振り返りが出来るように行事ごとに振り返りをしてみたり、勉強だけに焦点をあてて振り返りをするなど工夫することで長期間の振り返りに成功しました。
東京都大田区の中学校の事例
東京都大田区立矢口中学校では「学びに向かう力を高める」ことを目標にキャリア教育に取り組んでいます。様々な分野の企業の協力を得て授業を行い、総合的な学習に力を入れています。
学ぶことや働くことの意義、問題の発見方法や解決法、自分の個性や適性にも目を向けた授業をしているのが特徴です。グループワークをして周囲の人とコミュニケーションを取りながらどうやって作業を進めるのか、他人と意見のすり合わせなども同時に学びます。
各学校で取り組み方は少しずつ違う
東京都の教育委員会が管轄している学校だからと言って全て同じ内容にしているのではなく、各学校や生徒の特徴に合わせて少しずつ内容を変えています。子どもたちに合わせたキャリア・パスポートにすることで受け入れやすく、スムーズに将来や学習について考えられる工夫がなされています。また、各学校の取り組みを参考にして、より良いキャリア教育が出来るようにしている東京都の学校も多いです。
「プランプラン キャリア・パスポート」を活用してみては?
上記でご紹介した事例でもわかるとおり、キャリア教育について、それぞれの学校がそれぞれの工夫をしており、それに合わせたキャリア・パスポートの運用をしていることがわかります。
文部科学省の例示資料にプラスして、それぞれの学校のキャリア・パスポートを作成するのは、ただでさえ忙しい教職員にとって、さらに大変なことかと思います。
忙しい中でもより良いキャリア教育、キャリア・パスポートの運用をするためにも「プランプラン キャリア・パスポート」を活用してみてはいかがでしょうか?
「プランプラン キャリア・パスポート」は、文部科学省の例示資料に準拠したシステムで、更なる教職員の方々の作業負荷を軽減するために開発されました。もちろん各地域・学校の実情に応じたオリジナルのキャリア・パスポートを作成することも可能です。小学校6年間(中学校・高校まで)通してシステムで一元管理することができ、教職員の働き方改革、児童・生徒の個別最適な学びをサポートします。利用料金は無料!今なら初期設定もサポートします。学校全体ではなく、1クラス、1学年だけなどでのご利用も大歓迎です。費用を気にすることなく、先生方の手間を減らし、子どもたちにとっても便利なシステムを導入してみませんか。