冬休みに読みたい!先生におすすめの本5選
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長い2学期が終わり、冬休みに入った先生方も多いかもしれません。今回は、プランプラン編集部がセレクトした長期休暇中におすすめの本をご紹介します!

対立がチャンス?『子どもたちに民主主義を教えよう――対立から合意を導く力を育む』

子どもたちに民主主義を教えよう――対立から合意を導く力を育む
著者:工藤勇一 ,苫野一徳

麹町中学校の元校長で、現在は横浜創英中学・高等学の校長である工藤勇一先生と、熊本大学の苫野一徳先生の対談で構成されています。民主主義の本質とは何か、日本での民主主義の成熟を妨げている学校の問題点は何か、どうやったら学校は変われるのか、などがテーマになっています。

カリキュラムを握っている教務主任か、小学校だと必置になっている研究主任。この2つのポジションは、教員同士の対話を通して組織のあり方やみんなの意識を変化させていくことが、校長抜きでできるんです。全教員に直接働きかけることができるからです。最初のうちはちょっとした仕組みをゼロベースで考え直しませんか、といったことからでいいんです。

3章・学校は「対話」で変わる――教育現場でいますぐできる哲学と実践 より

教育現場を変えようと先頭を走っているお二人の熱量が伝わってくる一冊です。

子どもたちに民主主義を教えよう――対立から合意を導く力を育む

これからの学校を考える『東大よりも世界に近い学校』

東大よりも世界に近い学校
著:日野田直彦

 さて、どうして僕がこの本を書いたのか。それは、いま教育を受けているみなさん、そして大切なお子さんに「よい教育」を受けさせたいと願っているみなさんに伝えたいことがあるからです。
 それは、ひと言でいえば、今の学校は限界にきているということです。どうすればよいかわからず、迷走するばかりです。はっきりいって「オワコン」です。「終わったコンテンツ」ということです。

はじめに より

学校が「オワコン」と明言している日野田先生は、武蔵野大学中学校・高等学校と、武蔵野大学附属千代田高等学院の中高学園長を兼務され、千代田国際中学の校長先生でもあります。
2050年の未来を意識して行う学校づくり、授業づくりを紹介しています。

東大よりも世界に近い学校

毎日の自分を言葉にしたくなる『さみしい夜にはペンを持て』

さみしい夜にはペンを持て
著:古賀史健

『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』の著者でもある古賀史健さんの著書。13歳に向けて書き下ろした本ということですが、大人が読んでも学ぶところがあるはずです。小説としても楽しんでいるような気でいて、いつの間にか文章を書くことについて思考を巡らせてしまいます。普段何気なく浮かんでくる思いや考え、気持ちを、文字に書いてみたくなる、そして書き続けたくなる一冊です。

「そう。『秘密の書きもの』だったはずの日記が、いつしか『秘密の読みもの』になっていく。だれも知らない、世界に1冊だけの読みものにね」
「……そ、それは、本みたいになるってこと?
「ああ。日記ってね、書くものじゃなくて長い時間を書けて『育てる』ものなんだ。だから、1日や2日の日記は、まだ全然日記じゃない。せめて10日くらい続けて、ようやく日記になっていくんだ。ダンジョンの扉として使えるくらいのね」

6章 「書くもの」だった日記が「読むもの」になる日 より

さみしい夜にはペンを持て

当たり前を疑う旅に出る『冒険の書 AI時代のアンラーニング』

冒険の書 AI時代のアンラーニング
著:孫 泰蔵

「学校は行かないといけない」「学びは基礎から」「スポーツも勉強も早いうちから始めた方がいい」――当たり前だと受け入れてしまいそうになる様々な価値観が、どんな思想や事象から始まったのかを、冒険のように一つひとつ明らかにしていく本書。多くの思想家、研究者と筆者が対話するように進んで行きます。サブタイトルにある「アンラーニング」がキーワードとなっていて、ページをめくるごとに今まで積み重ねてきた常識が削ぎ落とされていくようです。学校は、教育は、学びはどうあるべきか、考えさせられます。

世界は自ら変えられる。

このメッセージそのものももちろん大事だが、それ以上に本気でそう思える環境をつくりあげていくことが大事だ。

もし学校が「自分の人生を自ら切りひらく人間を育てる」ことを使命とするならば、
学校そのものが「世界は変えられる」と本気で思える環境でなければならないはずだ。

第5章 学びほぐそう より

冒険の書 AI時代のアンラーニング

生成AIはもう怖くない『学校の生成AI実践ガイド 先生も子どもたちも創造的に学ぶために』

学校の生成AI実践ガイド 先生も子どもたちも創造的に学ぶために
編:特定非営利活動法人みんなのコード

2023年は、生成AIが常に話題になっていた年でした。7月には文科省からのガイドラインも出され、先生方の校務や、子どもたちの学習にも使われる場面が少しずつ増えてきています。とはいえ、まだ生成AIについて全然わからないという方も多いはずです。本書では、AIとは何かというところから、生成AIでできること、活用における注意点、そして学校での実践事例までわかりやすく説明されています。

子どもを見守って、その可能性を後押しすることは人間にしかできません。そのためにAIをどう使ったら有効なのかという判断も、結局は人間がすることです。ここも先生や保護者の柔軟性が試されるところです。

第2章 教育は生成AIを通してどう変わる?

学校の生成AI実践ガイド 先生も子どもたちも創造的に学ぶために

3学期、来年度に向けてアップデートを!

忙しい2学期も終わり少しゆとりがある冬休み、新しい本を手に取ってみるのがおすすめです。

さて、新年度に向けて、3学期からプランプランを活用してみるのはいかがでしょうか。年度末に行うキャリア・パスポートから、プランプランで管理することができます。児童生徒の名簿があれば、初期設定も簡単です。登録はどなたでも可能です。先生お一人からでもご利用いただけます。紙の管理からデータの管理へ、ぜひ一歩踏み出してみてください。
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