キャリア教育とこうやって結びつける!小学校低学年生活科で2学期に指導する主な単元
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キャリア教育で育てたい基礎的・汎用的能力は、学校の教育活動のさまざまな部分で子どもたちに身につけさせることができます。教科の学習でも、キャリア教育と関連づけて指導できるものがありますが、特に低学年の生活科は、キャリア教育と関連付けて指導しやすい単元がたくさんあります。今回は、2学期に学習する主な生活科の単元の内容と、キャリア教育の基礎的・汎用的能力の関連についてご紹介します。

キャリア教育と関連づけやすい生活科の単元:1年生

1年生は、1学期に学校の施設を知ったり、学校生活を支えてくれる同級生、上級生、先生などと関わったりしてきています。また、植物を植え、水やりなどのお世話をしながら成長を見守る学習をしています。これらの学習も、キャリア教育で育む基礎的・汎用的能力につながっています。2学期にも、キャリア教育と関わる単元がいくつも出てきます。

・生き物と関わる単元(「いきものとなかよし」「いきものだいすき」など)

学習指導要領の内容(7)に関わる単元です。生き物とのふれあいを体験したり、お世話をする中で友達と交流したりすることで、人との関わり方を学んだり、自分の役割を認識したりすることができます。これは、人間関係形成・社会形成能力や、キャリアプランニング能力につながります。

・秋の自然と関わる単元(「あきとなかよし」「たのしいあき いっぱい」など)

学習指導要領の内容(5)(6)に関わる単元です。この単元では、どんぐりやまつぼっくり、落ち葉などを集めたり、それらでおもちゃや飾りなどを作ったりします。また、できたおもちゃなどを使って幼稚園・保育園の園児を招待して一緒に遊ぶという学習内容が設定されています。
自分より年下の子どもたちとの関わりを想定することによって、自分自身の成長を感じることができます。また、遊びの中でこんなことが起きたらこうしよう、こんなふうに説明しよう、など起こりうる問題を考えたり、対応の計画を立てたりすることができます。これは、自己理解・自己管理能力や、課題対応能力につながります。

・家庭生活に関わる単元(「じぶんで できるよ」「ひろがれ えがお」など)

学習指導要領の内容(2)に関わる単元です。この単元は、家庭生活について調べたり振り返ったりします。自分が家庭でできる役割を見つけたり、規則正しく生活することのよさに気づき、実践するようにしたりして学習が進んでいきます。
家の仕事の中から自分でできるものを見つけ、その役割を担うことで、働くことの意義の理解が進みます。これは、キャリアプランニング能力につながります。また、規則正しく生活することはまさに自己管理のはじめの一歩です。自己理解・自己管理能力につながります。

キャリア教育と関連づけやすい生活科の単元:2年生

2年生は1学期の学習で「町探検」などをおこなっています。地域やそこで働く人々について知り、自分達の生活との関わりを知ることは、キャリアプランニング能力の基礎的な部分に関わっていると言えるでしょう。2学期も、キャリア教育と関連付けられる単元が出てきます。

・身の周りのもので遊ぶ単元(「うごくうごく わたしのおもちゃ」「せかいでひとつ わたしのおもちゃ」など)

学習指導要領の内容(6)に関わる単元です。身の回りにあるもの(輪ゴム、トイレットペーパーの芯、空き箱、クリップなど)を使って、自分だけの動くおもちゃを作る学習です。おもちゃの動きを予想して、自分が思ったとおりに動くか、また、安全にあそべるかなどを考えながら試行錯誤しておもちゃを完成させていきます。単元の後半では、友達とおたがいのおもちゃで遊んだりする活動もあります。
おもちゃの動きを試しながら改良していく学習は、課題対応能力につながります。また、友達と関わることは、人間関係形成・社会形成能力につながります。

・地域の人々と関わる単元(「もっと知りたいたんけんたい」「もっとなかよし まちたんけん」など)

学習指導要領の内容(3)に関わる単元です。1学期に学習している町探検ですが、2学期はその経験を踏まえて、「これが知りたい」「こんな人の話を聞いてみたい」などという思いや願いを持ちながら地域の人々と関わる学習内容です。最後には学んだことを自らまとめ、身近な人に伝えるようになっています。地域の人々と関わって話をすることは、人間関係形成・社会形成能力につながります。また、探検の計画を立て、実行することは課題対応能力にもつながります。さらに、地域の人々の役割や仕事を知ることは、将来の自分のキャリアを考えることにつながり、キャリアプランニング能力が磨かれます。

単元を先に把握してキャリア教育のカリキュラム・マネジメントを

今回は2学期に学習する主な生活科の単元の内容と、キャリア教育の基礎的・汎用的能力の関連についてまとめました。そのほかの教科についても、キャリア教育と結びつけて考えやすい単元もあります。それぞれの単元の学習内容を把握し、キャリア教育の観点から見る「カリキュラム・マネジメント」を行うことで、体験学習だけのキャリア教育になることを防ぎ、充実したキャリア教育を行うことができます
年度当初にキャリア教育の年間指導計画を作成している学校も多いと思いますが、学期中は振り返る時間があまり取れないこともあります。少し余裕のあるうちに指導計画を振り返っておきましょう。

 

学習の様子や作品を「キャリア教育」の観点でまとめるために、ポートフォリオが役立ちます!

プランプランのポートフォリオは、教科などにこだわらず、先生方が決めた「カテゴリ」ごとに作品や学習プリントの写真を保存していくことができます。「キャリア教育」のカテゴリを作って写真を保存しておけば、後からキャリア教育に関するものだけ振り返ることができて便利です。
子どもたちが自分で撮影してアップロードすることももちろん可能です。自分でコメントを入力することもできるので、その時に考えていたことを残しておくことが可能です。年度末や卒業時にはコメントも含めてすべてPDF形式で出力できます。
プランプランポートフォリオは無料でお使いいただけます。
費用を気にすることなく、先生方の手間を減らし、子どもたちにとっても便利なシステムを導入してみませんか。

 

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