教員の働き方改革の助けになるか?スクールサポートスタッフについて解説!
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教員の仕事量が増えるばかりと言われていますが、教員としての人材不足も顕在化しています。事態の改善のためには、仕事量のセーブと人材の確保どちらも行う必要があります。その一つの策として「スクールサポートスタッフ」が導入されています。教員免許がなくともスクールサポートスタッフになることは可能です。どのような制度なのでしょうか。

スクールサポートスタッフ(教員業務支援員)とは?

2019年に中央教育審議会から出された「新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について」の答申で、教員が担う業務の明確化、適正化を図ると共に、スクールサポートスタッフなどを積極的に導入することが提案されました。
それを根拠に、2021年8月には学校教育法施行規則が一部改正され、今まで法律に記載されていなかった「情報通信技術支援員」「特別支援教育支援員」と共に「教員業務支援員」が明記されました。その「教員業務支援員」が、「スクールサポートスタッフ」などの名称で学校で活用されるようになりました。

名称については、「教員業務支援員」を使用することが望ましいとされていますが、独自の名称で以前から活用をしていた自治体などがあるため、スクールサポートスタッフなどその他の名称を継続して使用することも認められています。

スクールサポートスタッフの業務内容とは?

スクールサポートスタッフ(教員業務支援員)の仕事は以下のように決められています。

  • 学習プリントや家庭への配布文書等の各種資料の印刷、配布準備
  • 採点業務の補助
  • 来客対応や電話対応
  • 学校行事や式典等の準備補助
  • 各種データの入力・集計、掲示物の張替、各種資料の整理等の作業

これ以外の職務内容についても、教員の業務の支援にあたるものであれば従事することもできるとされています。例えば、感染症対策のための消毒作業や、子供の健康観察の取りまとめなどが挙げられています。
教員の仕事のうち、「教師の業務だが、負担軽減が可能な業務」として分類される業務には、積極的に活用するようにとされています。なお、スクールサポートスタッフは、児童生徒の学習指導や学習支援などは行うことができません。

スクールサポートスタッフになるには?募集はある?

文部科学省では、スクールサポートスタッフを含む、各自治体の募集状況を掲載しています。
自治体別募集状況

また、学校・子供応援サポーター人材バンク登録フォームから自分の情報を提供することもできます。登録において教員免許の保有は必須ではなく、教員を目指す学生や、働ける時間が限られている方も登録することができます。
そのほか、各自治体の教育委員会などでも募集されています。
参考)
東京都 TEPRO Supporter Bank
北海道教育委員会ボランティアバンク

スクールサポートスタッフの積極的な配置で学校の働き方改革を

スクールサポートスタッフについてご紹介しました。制度の面から働き方改革を進めるために文部科学省も動いています。抜本的な改革が求められるところではありますが、大きな改革を待つだけでは現状はかわりません。少しずつだとしてもできることを実施していくのが大切です。関心のある方は登録してみてはいかがでしょうか。

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