2020年度から運用されている「キャリア・パスポート」は、子どもたちが自分の成長を振り返り、キャリア観を育成するために活用されています。年度ごとや学期ごとに子どもたちが記入していきますが、家に持ち帰って、保護者の方のコメントを依頼されることがあります。そういうときは、どんな言葉を書くといいのでしょうか。
目次
キャリア・パスポートとは
キャリア・パスポートでは、子どもたちが自分自身について目標を立てたり、振り返りを行ったあと、保護者からのコメントをもらうようになっています。キャリア教育のために大切な要素ですが、コメントを書くときには、子どもに自信を持ってもらうという観点が大切です。
子どもの言葉を認め、受け止める言葉で
キャリア・パスポートには、「自分の好きなところ」や「将来の夢」など自分のこと、「今年のめあて」「がんばりたいこと」などの目標、「1年間でがんばったこと」「できるようになったこと」などの振り返りが書かれています。子どもたちは、普段はあまり意識しないことも一生懸命考えて、言葉にして表現しています。まずその言葉を認めて受け止める言葉かけをすることが大切です。お家の方が味方でいることを感じられると、子どもたちは自信を持つことができ、安心して物事にチャレンジしていくことができます。
係活動をがんばりたいと思っているんだね!
「友達に優しくする」って、とても大事なことだね!
“過程”をほめる言葉で
子どもたちは、自分で立てた目標に対して、学校でも家でも頑張っていると思います。学校での頑張りは先生や友達も見ていますが、家での頑張りはお家の方が一番近くで見ていることでしょう。努力の過程に対してコメントをしてあげることも大切です。どんな方法で目標を達成しようと努力していたのか、その点にも価値があるということを子どもが自覚できると、目標が達成できたか否かに関わらず、次に生かすことがで切るようになります。
毎日30分自学をすると決めて、計算の練習をがんばっていたね。
漢字テストで100点を取るために、家で復習をがんばっていたね。
喜びや感謝を伝える言葉で
ありがとうと言われると、自分が人の役に立つことができた!と感じます。それが自信につながり、自分を肯定する気持ちが増していくものです。子どもが自尊感情を高めながら目標に向かっていけるように、お家の方から感謝や喜びを表現してみることも大切です。
いつもお手伝いをしてくれてありがとう。とっても助かっているよ!
目標に向かって頑張っているところを見ていると、うれしいよ。
「キャリア教育」は家庭も大事な要素!
「お家の人が味方でいてくれる」と子どもが感じられることは、自己肯定感につながるため、とても大切です。お家で安心できるからこそ、子どもたちは外で一生懸命チャレンジできるのです。キャリア・パスポートを子どもが家に持って帰ってきたら、よく読んでみましょう。もしかすると、突っ込みどころがたくさんあるかもしれませんが、子どもたちの頑張りをたくさんほめるチャンスです!愛情あふれるあたたかい声かけをしてみてはいかがでしょうか。
参考文献
『「自分の気持ちを言葉にする」練習帳』木暮一太
『アドラー心理学で「子どものやる気」を引き出す本』星一郎
『自信をもてる子が育つ こども哲学』川辺洋平
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